診療内容
当院では、主に以下のような診療を行っております。
この他にも気になる点がございましたら遠慮なくご相談ください。
・乳がん検診、2次検診
・乳房のしこりや痛み、皮膚トラブル
・授乳中の乳腺炎
・外科的処置(切開排膿など)
・乳腺腫瘍精査、診断(細胞診、針生検、切開生検)
・乳房石灰化生検
・乳がん治療
・乳がん手術(乳房温存法、乳房切除術、乳房再建術)
・センチネルリンパ節生検、腋窩郭清術
・乳がん術前薬物療法(術前化学療法、術前ホルモン療法)
・乳がん術後補助療法(術後補助化学療法、術後補助薬物療法、 放射線療法)※放射線療法は他院をご紹介します
・再発、進行乳がんに対する治療(化学療法、ホルモン療法、 放射線療法)
・セカンドオピニオン
・リンパ浮腫治療
・遺伝子カウンセリング、遺伝子検査
・手術後リハビリテーション
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診察のながれ
受付から会計までの所要時間は約2時間程度です。
問診
受付にて問診表の記入またはWeb問診をしていただきます。しこりや痛みの他に妊娠出産歴や既往歴などを記入していただきます。
マンモグラフィ
検査着に着替えて撮影室に移動します。
技師が問診を行い、しこりなどがある場合は直接触れて、位置・大きさ・硬さなどを確認することがあります。
女性技師が撮影いたします。(マンモグラフィ撮影認定放射線技師)
当院では一般的に上下方向から押さえる撮影と、やや斜め方向から押さえる撮影の2方向撮影を行います。撮影時は乳房を引っ張り出して圧迫をかけていきます。痛みの感じ方は個人差がありますので、痛みが最小限になるように様子を見ながら圧迫します。
この時できるだけリラックスして力を抜くことも圧迫による痛みを軽減するコツです。
マンモグラフィ時に乳房を圧迫する目的は大きく分けて2つあります。
1.線量を少なくする
マンモグラフィは乳房の厚みに応じて線量を調整するようになっている為、被爆量をできるだけ少なくする為に圧迫して乳房の圧迫を均等にする必要があります。
だいたい1cm押さえられれば使用する線量が半分ですむといわれています。
2.組織を広げ病変をはっきりとさせる
乳房を圧迫せずにそのまま撮影すると脂肪・血管・乳腺などの乳房内にある組織が重なり合い、腫瘤や石灰化などの病変がぼやけたりして診断が困難になることがあります。
圧迫して組織を全体的に広げ、厚みを均等にすることで病変がはっきりします。
被爆量
マンモグラフィのX線は肺を撮影するようなX線とは異なり、乳房とその周辺の一部にしか届きません。マンモグラフィ1回の被爆量は、私達が普段の生活で宇宙や大地から浴びている自然放射線の世界平均の爆量の1/7です。
検査時期
しこりが触れるなどの、症状がある場合にはすぐに来院されたほうが良いです。
生理前は乳房にはりがでて触診で硬く触れる場合があるため、検査目的に来院される場合は、乳房が柔らかく張りや痛みがない生理後4~7日目頃をお勧めします。
注意
・撮影の際、大胸筋という筋肉も一緒に挟むため、脇の下に触れます。
・金属の入った制汗スプレーなどは写真に写りこむ場合がありますので診察日は使用を控えてください。
・妊娠中や、炎症により痛みが激し圧迫できない方はマンモグラフィ撮影を行わない場合があります。
撮影時間
撮影自体は5分程度ですが、検査衣に着替えて撮影過程全てが終了するまで15分。追加撮影を行った場合は30分程度の時間がかかります。
視触診(乳腺)
視診では、乳房の大きさ・形・皮膚の色・へこみやただれが無いか、乳頭に皮膚のただれや陥没がないかをみます。
触診では乳房内にしこりや硬い部分がないか、乳頭分泌物がないか、また、腋窩(わきの下)にしこりがないかをみます。
※これはマンモグラフィや超音波ではわかりにくい病気の発見には視触診がとても重要となります。
超音波検査(乳腺)
医師又は臨床検査技師で行います。
まず乳房にジェルをつけ、プローベを乳房にあてて、乳房だけでなく腋窩(わきの下)などのリンパ節まで検査を行います。 終了後は看護師が温かいおしぼりでジェルを拭き取ります。
超音波検査は検査時の痛みがなく人体への害が非常に少ない検査で、マンモグラフィではカバーしにくい、腫瘍の内部構造などがわかります。場合によっては超音波で位置を確認しながら穿刺吸引し針生検などを行います。
自己検診の方法
自己検診は月に1回行うのが基本です。
生理が始まって5~7日目位が乳房が最もやわらかく、しこりを発見しやすい時期です。反対に、生理前は乳腺がはっていてわかりにくくなります。また閉経後は、毎月同じ日に行うようにしましょう。
鏡を見ながらチェック
鏡の前に立ち、バンザイをしたり腰に手を当てたりして、しっかり観察を行いましょう。
□ 乳房の左右差はないか(大きさ・形・色など)
□ 皮膚のくぼみ・ひきつれ・腫れはないか
□ しこりはないか
□ 乳頭のただれや向きの変化・陥没はないか
触ってチェック
3~4本の指をそろえ、指の腹を使って「の」の字を書くように動かしながら、滑らすようになぞっていきます。入浴時に石けんやオイルなどつけて行うと、なめらかになり凹凸も触れやすくなります。
□ しこりや硬い部分がないか(わきの下までチェック)
□ 分泌物がないか
あおむけでチェック
背中にタオルなどを敷き、乳房が平らになるようにして(肋骨に乳房をのせるようにして)乳房やわきの下など、全体的に観察を行いましょう。
ステレオガイド下マンモトーム生検とは?
ステレオガイド下マンモトーム生検の流れ
主にマンモグラフィで認める石灰化病変に対してマンモグラフィを撮りながら 石灰化をターゲットとして組織を採取します。
※当院では超音波で認めるしこりに対して、「超音波ガイド下マンモトーム生検」も実施しています。
- マンモトーム生検で採取した組織
ステレオガイド下マンモトーム生検の方法
検査中の注意事項とお願い
検査中は乳房を圧迫したままになるため、少々痛みがありますのでご了承ください。
精密な位置決めを行う検査ですので、最初イスに座った時に最もリラックスできる姿勢がとれるようにすることが 大変重要です。少しでも窮屈な時や姿勢がつらい時などは決して遠慮せずにお伝え下さい。
ポジションが検査のすべてを左右するほど重要なものですから、少々時間がかかってしまう場合や、 何度か圧縮し直さないといけない場合がありますのでご理解ください。
また、検査終了まで顔の向き・腕の位置などはできる限り動かさないようにしてください。
検査時、何回かX線がでますが、体の健康に影響の出るレベルではありません(1年間に自然界から受ける 被爆量の25分の1程度です)ので、ご安心ください。
麻酔を行いますので痛みは感じませんが、緊張等のために気分が悪くなる方がいらっしゃいます。少しでもおかしいと思ったら我慢せずに早めに申し出てください。その時点で検査を中断いたします。しばらく別室で休んでいただいて、体調が戻れば検査を再開します。
生検用針を乳房から抜き、生検部位を10分間手でおさえて圧迫止血し、傷口はテープで止めます。糸で縫う必要はありません。
ステレオガイド下マンモトーム生検 – Q&Aよくある質問
- 質問
- 生検当日の入浴は?
- 回答
- 生検当日は、入浴は控えてください。
- 質問
- 運動は?
- 回答
- 基本当日は、安静にします。
- 質問
- 検査結果は、どれくらいでわかるのですか?
- 回答
- 検査の結果は、約2週間でわかります。
- 質問
- 生検中に痛みを感じたら?
- 回答
- 生検前に痛み止めを注射しますので、痛みを感じる事はありませんが、 万一痛みを感じた場合は遠慮せず医師に伝えてください。
- 質問
- 生検後、生検をした部位は痛いのでしょうか?
- 回答
- 念のため痛み止めの薬が処方されますが、強い痛みを感じる事はないでしょう。
- 質問
- 傷痕はどの程度になるでしょうか?
- 回答
- 1~2ヶ月程度でほとんど目立たなくなります。
3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)
- 質問
- 3Dマンモグラフィー(トモシンセシス)のメリットはなんですか?
- 回答
- 日本人女性の乳房には高濃度乳腺(乳房が厚いためマンモグラフィーでしこりが見つけにくい乳腺のことです。)が多く、従来のマンモグラフィー(2D画像)では乳腺の重なりで隠れて見えなかった病変が、3Dマンモグラフィー(トモシンセシス)でスライスして撮影することにより確認することができます。また、しこりの形、スピキュラ(ひげ状)などの確認も容易に行うことができます。
2016年6月より、3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)撮影を使用した自由診療を開始いたしました。それに伴い、鹿児島で先駆けとなる最新鋭の乳房X線撮影(マンモグラフィ)装置を導入しました。
◯マンモグラフィ検査についてマンモグラフィとは、乳がんを診断する方法のひとつで、乳房専用のレントゲン装置です。視触診にマンモグラフィを加えることで、ごく小さなガンも早期に発見できます。
◯当院のマンモグラフィ装置について被検者の立場にたって、最小限の被ばくで負担の少ない検査を実現したシーメンス社(ドイツ)製のマンモグラフィ装置を導入しています。
従来までは、乳房を挟んで撮影をした一枚の画像(2D画像)で診断をしておりました。当院では、2Dに対して、乳房のボリュームデータを用いた3D(トモシンセシス)撮影を行っています。
トモシンセシスとは、Tomography(断層)とSynthesis(統一、合成)という意味の言葉を組み合わせた、新しい断層技術です。
シーメンスヘルスケア株式会社
装置のヘッド部分(X線管)だけをー25°~+25°の50°の範囲で動かしながら25回の撮影を行い、3Dのボリュームデータを取得した後に、スライス画像(断層画像)を再構成します。
画像提供:シーメンスヘルスケア株式会社最新のデジタル受像システムを搭載しており、これまでにない低被ばくで撮影ができます。
◯痛みの少ない圧迫機構!マンモグラフィ検査では、乳房を圧迫し、薄く平らにして検査を行います。圧迫は痛みを伴う場合もありますが、がんの早期発見にはとても重要です。
当院のマンモグラフィ装置は、個々の乳房に合わせて最適に圧迫を行うしくみを搭載しており、痛みを最小限に抑えながら精度の高い診断が行えます。
画像提供:シーメンスヘルスケア株式会社3Dマンモグラフィ – Q&Aよくある質問
- 質問
- 撮影方法は?
- 回答
- 通常のマンモグラフィーと同じように乳房を圧迫して行います。
2方向撮影(全部で4回圧迫します。)で検査し、1回の圧迫時間が20秒〜30秒と通常よりも長くなります。
- 質問
- 痛みはありますか?
- 回答
- 通常のマンモグラフィーと同程度の痛みは発生します。
圧迫時間が長い為、痛みを強く感じる方もいらっしゃいます。
- 質問
- 値段はいくらになりますか?
- 回答
- 自費診療 : 14,960円(税込)
- 質問
- 3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)の検査をしていればその他の検査をしなくても安心ですか?
- 回答
- 超音波検査でしか同定することのできない乳がんもある為、
3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)にすると全て分かるというわけではありません。
- 質問
- 結果はすぐに分かりますか?
- 回答
- 後日になります。
精密検査は、結果通知後になります。
- 質問
- 豊胸手術(シリコン挿入)、ペースメーカーなどを挿入していても検査できますか?
- 回答
- 豊胸手術(シリコン挿入)を行っている場合は、シリコンの破損の恐れがある為、原則撮影は行っていません。
ペースメーカーやポートの場合は、挿入していない方の乳房のみ撮影可能です。
セカンドオピニオン
セカンドオピニオンとは、患者さんが納得のいく治療法を選択することができるように、治療の進行状況、次の段階の治療選択などについて、現在診療を受けて いる担当医とは別に、違う医療機関の医師に「第2の意見」を求めることです。
セカンドオピニオンを聞く場合、紹介状、レントゲン写真(またはエコー写真)や
病理、細胞検査の結果などを持参されると、より具体的にお話ができます。
セカンドオピニオンはあくまでも安心・納得したうえで治療を受けることが目的で あるため、いつでもご遠慮なくご相談ください。
〈お申込み方法〉
1.予約制となっております。
先ずは電話でのお問い合わせ、お申し込みをお願 いいたします。
2.担当者がお話を伺い、お受けできる場合は
予約 日時の調整、申し込み方法の説明等をさせていただきます。
〈相談時間及び費用〉
相談時間は30分以内で、費用は5,500円(税込)となります。
※健康保険適用外となるため、全額自己負担となります。
[セカンドオピニオンを他の病院へご希望の場合]
当院で受診、治療を行っている患者さまやそのご家族で、他院での相談をご希望の方はスタッフへご相談ください。
リンパ浮腫外来
医師の診察を受けていただき、リンパ浮腫の方の ケアを計画致します。
対応させていただく方は以下の通りです。
・乳がん術後の上肢リンパ浮腫
(下肢は現在 対応しておりません)
・基本的には当院で手術された患者様
※他院で上肢リンパ浮腫と診断を受け、当院の リンパ外来をご希望される方はスタッフにご相談 ください。
リンパ浮腫外来実施日
完全予約制となっておりますので、当院へお問い合わせください。
料金表
内 容 | 価 格 |
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リンパ浮腫と医師から診断を受けた方のリンパ浮腫指導、メディカルリンパドレナージ | 3,780円(税込) |
遺伝性乳がんについて
乳がんは日本人女性に最も多いがんで、その乳がんの5~10%は「HBOC=遺伝性乳がん卵巣がん」だとされています。遺伝子に変異があると、変異がない場合に 比べて乳がんの発症リスクが6~12倍に高まると言われています。
遺伝子の検査をその後の予防や治療方針に 活用できます。
当院でも乳がんの患者様やご家族に対しカウンセリングや遺伝子の検査を行って おりますので、ご遠慮なくご相談ください。
手術実績
化学療法実績